神経妨害によって発した身体の悪化とその基本的な形を
3つのカテゴリーに分類します。
SOTでは、仙腸関節の状態によって3つのカテゴリーに分類し、治療を行っていきます。
仙腸関節には、関節運動をつかさどる滑膜部、体重を支える体重支持部の2つの機能があり、
滑膜部がサブラクセーションを起こした状態をカテゴリーI、体重支持部が離解した状態をカテゴリーII、
仙腸部の変位が強まったことで腰椎、または腰部椎間板が障害を起こしている状態をカテゴリーIIIと診断します。
これは、神経妨害によって発した身体の悪化と、その基本的な形をカイロプラクターに教える働きを行っており、
ストレスに対応し補正する身体の能力が落ちてくると、カテゴリーが進行していきます。
カテゴリーI(頭蓋硬膜サブラクセーション)
カテゴリーIは、仙腸関節滑膜部に問題(サブラクセーション)が起こっている状態で、片側の寛骨が前へ、もう一方が後ろに動いた時に始まります。仙骨は回旋し、体の土台が崩れることで脊柱の歪み、頭の傾きが起こり、この歪みが硬膜のねじれをおこします。この結果、仙骨のポンプ作用は規則的な機能を失い、脳と脊髄が必要とする量のCSFを循環させることができず、栄養の欠乏、代謝毒の増加、身体全体の神経作用の低下がおこります。神経は全ての組織、内臓をコントロールしているので、様々な症状が現れます。
症状 あらゆる内臓の不調 腰痛、偏頭痛、アレルギー、循環障害
カテゴリーIの状態が続くと、重力ストレスに対して
補正ができなくなり、そのストレスが仙腸関節にかかりはじめ、
カテゴリーIIの状態になっていきます
カテゴリーII(仙腸関節体重支持部サブラクセーション)
カテゴリーIの状態が矯正されずにいると、身体の理学的適応力が低下し、仙腸関節を横切る骨間靭帯がゆるみ、仙腸関節が離解します。仙骨が片側にすべった時、脊柱はバランスを失い、列を乱した椎骨は脊髄からでる神経根を圧迫し、正常な神経機能は失われます。体重支持部が離解すると、骨盤の安定性を失い、肩や手首の痛み、首の歪み、膝、さらには顎にも問題が発生していきます。
症状 仙腸部、腰仙部の痛み 股関節と大腿の前部、外側の痛み 顎関節と四肢の痛み
カテゴリーII状態で、
さらにより多くのストレスに対応できない時に
カテゴリーIIIの状態になっていきます
カテゴリーIII(腰椎サブラクセーション/椎骨、椎間板起源症候群)
骨盤の靭帯が引っ張られ、限界を超えると仙腸関節の分離が起こります。骨盤が回旋し仙骨が傾き、それを基盤とする脊柱が安定をなくし、下部腰椎がこのストレスに耐え切れなくなったとき、カテゴリーIIIは起こり、通常この部分から様々な症状がはじまります。